RDNA 3にFSR 4.1。4K RTが24→ほぼ50fpsに

RDNA 3にFSR 4.1。4K RTが24→ほぼ50fpsに
AMD

FSR 4.1のRDNA 3正式対応から3日。Radeon RX 7900 XTXでCyberpunk 2077のベンチマーク結果が出た。4K、レイトレーシング最高設定。ネイティブでは24fpsしか出ないRX 7900 XTXが、FSR 4.1 Balancedで50fps近くまで伸びている。


予定より1カ月早く届いたドライバ

AMDは6月22日、Adrenalin 26.6.2をリリースし、Radeon RX 7000シリーズ全体にFSR 4.1アップスケーリングの正式対応を開始した。当初7月の予定だった。同日にValveのProton ExperimentalからFSR 4.1.1のINT8版DLLが流出しており、前倒しには、この流出が絡んでいるとみられる。

RDNA 4(RX 9000)がFP8命令を使うのに対し、RDNA 3版はINT8命令で動く。AMDはRDNA 3向けにモデルを再設計し、RDNA 4版と同等の画質を達成したとしている。対応ゲームは300本以上。Adrenalinの設定画面から有効化できる。

ただし、今回のドライバで使えるのはFSR 4.1アップスケーリングのみ。フレーム生成はFSR 3.1のまま据え置きで、RDNA 4専用のレイ再生成やラディアンスキャッシングもRDNA 3では動かない。

Cyberpunk 2077、4K RT Ultraの実測値

リリース直後、RX 7900 XTXのベンチマーク結果が投稿された。テスト環境はRyzen Threadripper 3970Xにメモリ128GB、Windows 11 Pro。ゲーミングPCとしては特殊な構成だが、4K RTではGPUが完全に律速するため、フレームレートへの影響は小さいと考えていい。

7900 XTX FSR4 Benchmark Cyberpunk - 4K RT Ultra (Balanced/Performance)
by u/Mercennarius in radeon

Cyberpunk 2077、RT Ultraプリセット、3840×2160、パストレーシングなし。フレーム生成なし。

ネイティブで約24fps。FSR 4.1 Qualityで約43fps。Balancedで平均49.82fps(最低43.46、最高60.51)。Performanceなら平均60.81fps(最低52.94、最高73.03)。

Cyberpunk 2077 ベンチマーク(4K RT Ultra)
※ RX 7900 XTX / Threadripper 3970X / フレーム生成なし

ネイティブからBalancedで約2倍。Performanceモードなら60fpsを超える。Cyberpunk 2077の4K RT Ultraは、RDNA 3が最も苦しむ条件の一つだ。そこで50fps前後まで持っていける。ドライバ更新だけで。

画質は「FSR 3とは別物」

数字より、画質の変化のほうが話題になっている。コミュニティでは、FSR 4.1のPerformanceモードがFSR 3のQualityモードより見た目が良いという報告が複数出ている。Cyberpunk 2077はFSR 3との相性が特に悪く、ゴースティングやアーティファクトが目立っていた。FSR 4.1ではそれが大幅に減っている。

RX 7900 XTでGTA V Enhancedをテストしたユーザーは、1440pのRT Ultra設定でFSR 4.1 Quality(フレーム生成なし)を使い、120〜130fpsを報告している。

一方で安定性の課題もある。Cyberpunk 2077で特定環境下のスタッターを報告するユーザーや、RX 7900 XTでフレーム生成を有効にするとクラッシュするという報告が出ている。

RT性能でRX 9070 XTに並ぶ

ベンチマークの投稿者は、FSR 4.1適用後のRX 7900 XTXのレイトレーシング性能がRX 9070 XTと同程度だと報告した。

RX 9070 XTは、RX 7900 XTX並みのRT性能をより低い価格帯で訴求してきたカードだ。FSR 4.1がRDNA 3にも来たことで、少なくともこのテスト環境では両者の差は縮まった。ラスタライズ性能ではRX 7900 XTXが依然として上回るため、中古市場でのRX 7900 XTXの評価は変わる可能性がある。

Windows 10ユーザーへの補足

Adrenalin 26.6.2はWindows 10でGPUが認識不能になる不具合を抱えていたが、AMDは翌日の6月24日に修正版Adrenalin 26.6.3 Hotfix Previewを公開した。Windows 10ユーザーもFSR 4.1を利用できる状態になっている。WHQL認定版も来週リリース予定だ。

この先に来るもの

AMDはRDNA 3.5(Ryzen AI 300/400のiGPU)向けに軽量版の機械学習モデルを開発中だ。Steam MachineやROG Xbox Ally Xなど、RDNA 3.5搭載の携帯デバイスにもFSR 4.1が届くことになる。RDNA 2(RX 6000)は2027年初頭に対応予定。

AMDのGPUOpenチームはFSR SDK 2.3もリリースした。開発者向けにRDNA 3用のFSR 4.1.1モデルを公開し、DEATH STRANDING 2の拡大スクリーンショットでRDNA 3とRDNA 4の画質が同等であることを示した。フレーム生成4.0.1とレイ再生成1.2のアップデートも含まれるが、こちらはRDNA 4専用のままだ。

RX 7000シリーズを持っているなら、Adrenalinを最新版に更新して対応ゲームで試してみればいい。

参照元: AMD Software: Adrenalin Edition 26.6.2 Driver Release Notes

他参照: AMD FSR Upscaling 4.1 RDNA 3 Support Now Available in FSR SDK 2.3 Update

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